去る9月20日、東京藝術大学奏楽堂にて「芸術と科学に共通するバックグラウンドは何か？」をテーマにヨーヨー・マと仲間たちによるパネルディスカッションがミュージックプラントと東京藝術大学の共催で行われました。討論の間にチェロ、ヴァイオリン、ヴィオラによる演奏も交え有意義なイベントとなりました。

【総合司会】国谷裕子(東京芸術大学理事/キャスター)

【進行役】ロジャー・パールムッター(ﾒﾙｸ･ﾘｻｰﾁ・ﾗﾎﾞﾗﾄﾘｰｽﾞ ﾌﾟﾚｼﾞﾃﾞﾝﾄ)

【討論/演奏】トーマス・コンバーク(チェロ/カリフォルニア大学教授)

　　　　　　ヨーヨー・マ(チェロ)
　　　　　　澤和樹(ヴァイオリン/東京藝術大学 学長)
　　　　　　谷口賢記(チェロ)
　　　　　　漆原朝子(ヴァイオリン)
　　　　　　マーカス・プラッチ(ヴァイオリン)

　ディスカッションでは科学者であるロジャー・パールムッター氏が進行役をつとめ、芸術と科学の共通点は何かについて、それぞれの経験に基づいた興味深い意見交換が行われました。

　ヨーヨー・マ氏は、常に試行錯誤し、自問自答を続けることで、気づきがあり、発見がある。それらを他者にに伝えていくことが不可欠であるという点において音楽と科学の間には多くの共通点があると語りました。また自身のチェロでデモンストレーションを行いながら説明し、自分が証明したことを他者にに伝えることでそれらを共有し、さらに発展させていくことは非常に重要であり、そこにも音楽と科学の共通点を見出せるとし、現代社会の相互理解に必要なものは「共感」であると述べました。